FX通貨ペアのボラティリティ比較
最も動くのはポンド円で1日平均153.9 pips、最も静かなのはNZドル米ドルの63.5 pipsで、その差は約2.4倍です。ただし選び方はこの順位より取引できる時間帯で決まります。東京時間(日本時間09:00–17:00)だけで1日の値幅の62%が出る豪ドル円と、41%しか出ない米ドルカナダドルでは、朝しか画面を見られない人にとって意味がまったく違います。
主要通貨ペアの比較表(値幅の大きい順)
セッションの3列は、その時間帯だけで見た高値と安値の差です。区切りは日本時間で東京 09:00–17:00、ロンドン 16:00–翌01:00、ニューヨーク 21:00–翌06:00(UTC固定のため夏時間の期間は現地時計と1時間ずれます)。ロンドンとニューヨークは重なる時間があるので、3つを足しても1日の値幅にはなりません。ペア名から、そのペアの時間帯別・曜日別・月別の内訳に移動できます。
| 通貨ペア | 1日の平均変動幅pips | 相対的な大きさ | 東京pips | ロンドンpips | ニューヨークpips | 東京時間の比重1日の値幅に占める割合 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ポンド円GBP/JPY · ポン円 | 153.9 | 81.1 | 117.9 | 98.1 | 53% | |
| ユーロ円EUR/JPY | 111.1 | 62.0 | 83.6 | 70.7 | 56% | |
| ポンドドルGBP/USD | 108.1 | 47.2 | 88.5 | 75.8 | 44% | |
| ドル円USD/JPY | 100.5 | 56.1 | 71.5 | 67.3 | 56% | |
| 豪ドル円AUD/JPY · オージー円 | 90.6 | 56.5 | 60.7 | 55.7 | 62% | |
| 米ドルカナダドルUSD/CAD · ドルカナダ | 86.3 | 35.6 | 67.8 | 69.6 | 41% | |
| ユーロドルEUR/USD | 77.4 | 34.4 | 63.0 | 57.3 | 44% | |
| 豪ドル米ドルAUD/USD · オージードル | 66.5 | 38.6 | 47.2 | 44.7 | 58% | |
| 米ドルスイスフランUSD/CHF · ドルスイス | 65.4 | 28.7 | 54.0 | 48.5 | 44% | |
| NZドル米ドルNZD/USD · キウイドル | 63.5 | 35.5 | 44.8 | 42.2 | 56% |
値幅で選ぶ
上位3つはポンド円・ユーロ円・ポンドドル、下位3つは豪ドル米ドル・米ドルスイスフラン・NZドル米ドルです。上位はポンドか円がどちらかに入っており、下位はドルストレートが並びます。
値幅が大きいことは有利でも不利でもありません。同じロット数なら、利益も損失も同じ倍率で大きくなるだけです。ポンド円はNZドル米ドルの約2.4倍動くので、1回の取引で動く金額を揃えるなら、ポンド円のロットはNZドル米ドルに使うロットの約41%まで落とすことになります。値幅の順位が決めるのは「どれが稼げるか」ではなく「同じリスクに揃えたときロットがどれだけ変わるか」です。
取引できる時間帯で選ぶ
取引できる時間が決まっているなら、値幅の順位より東京時間の比重のほうが役に立ちます。この列は「1日の変動幅のうち、東京セッションの間に出た割合」です。東京時間の比重が高いのは豪ドル円(62%)、豪ドル米ドル(58%)、NZドル米ドル(56%)。逆に米ドルカナダドルは41%で、日中はほとんど動きません。
ただし比重は割合なので、割合が高くても東京時間に出る値幅そのものが大きいとは限りません。比重が最も高い豪ドル円でも、東京時間に動くのは平均56.5 pipsです。一方ポンド円は比重53%ながら、東京時間だけで81.1 pips動きます。朝の数時間で値幅が欲しいなら、見るべきは比重ではなく表の「東京」列です。
なお、ロンドン時間よりニューヨーク時間のほうが動くのは米ドルカナダドルだけです。それ以外はすべて、1日で最も動く帯がロンドン時間に含まれています。
値幅が安定しているペア、そうでないペア
表の平均値は10年ぶんの平均です。その10年の中で水準がどれだけ動いたかはペアごとに違い、ドル円は最も静かな年と最も荒れた年で2.41倍、米ドルスイスフランは1.61倍でした。前者は「平均100.5 pips」という数字だけで損切り幅を決めると危ないペアです。
もう一つの見方が、平均と中央値の開きです。ドル円は平均が中央値の1.21倍で、ごく一部の日が平均を押し上げています。逆にユーロドルは1.10倍しかなく、平均値が普通の日を素直に表しています。
pipsの数字をペア間で比較できない理由
円が絡むペア(ドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円)は1 pip = 0.01、それ以外のペアは0.0001です。桁が2つ違うため、同じ「100 pips」でも価格に対する割合が一致しません。列を縦に読んで順位を見るのは有効ですが、「◯◯は△△より50 pips大きい」という引き算には意味がありません。上位に円絡みのペアが集まって見えるのも、一部はこの単位の違いによるものです。
よくある質問
FXで一番動く通貨ペアはどれですか?
このページで比較している主要ペアの中ではポンド円です。1日の平均変動幅は153.9 pipsで、最も静かなNZドル米ドル(63.5 pips)の約2.4倍あります(2016〜2025年・2,595営業日の集計)。
日本時間の日中に動く通貨ペアはどれですか?
1日の変動幅に占める東京時間(日本時間09:00–17:00)の割合が最も高いのは豪ドル円で62%、最も低いのは米ドルカナダドルの41%です。ただし割合ではなく実際の値幅で見ると、東京時間だけで最も動くのはポンド円の81.1 pipsで、豪ドル円の56.5 pipsを上回ります。
ボラティリティが高い通貨ペアのほうが稼げますか?
値幅そのものは有利にも不利にも働きません。同じロット数なら、利益も損失も同じ倍率で大きくなるだけです。ポンド円はNZドル米ドルの約2.4倍動くので、1回の取引で動く金額を揃えるならロットを約41%に落とすことになり、その時点で差は消えます。値幅の大小は「稼げるか」ではなく「同じリスクに揃えるにはどれだけのロットになるか」を決める数字です。
初心者はどの通貨ペアから始めるべきですか?
取引できる時間帯と、許容できる値幅で決まるため一般解はありません。データから言えるのは2点です。1つは、ポンド円はNZドル米ドルの約2.4倍動くため、同じロット数なら損益の振れもそれだけ大きくなること。もう1つは、ドル円のように平均が中央値の1.21倍あるペアでは、一部の大変動日が平均を押し上げていて、平均どおりの日はむしろ少ないことです。
pipsの数字はペア間でそのまま比べられますか?
比べられません。円が絡むペア(ドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円)は1 pip = 0.01、それ以外は0.0001と定義が2桁違います。同じ「100 pips」でも、価格に対する割合も、同じロット数での損益額も一致しません。
この数値の作り方
2016〜2025年の1時間足を、ペアごとに2,595営業日ぶん集計しています(2016-01-04〜2025-12-31、日足の区切りはUTC基準)。土日と、1時間足が18本に満たない日(祝日・半日取引・週明けの数時間)は除外しました。価格データの出典はDukascopy Bank SA — historical data feedです。Formiqは価格そのものを生成しておらず、このフィードを集計して公開しています。同じデータはFormiqのチャートでも配信しているため、上の表のどの数字も、該当する日付と時間帯を開けば突き合わせられます。数値の更新日は2026-07-26です。