平均足「色が変わったら売買」は勝てる?960通り検証した結果
平均足の終値は4本値の平均で、そこで売買はできません。同じ6,107取引を実際の終値と平均足の終値で計算すると、−523pipsが+34,120pipsになりました。ドル円960通りの実測です。
平均足(へいきんあし、Heikin Ashi)は、ローソク足を書き換えたものです。インジケーターのように足の横に線を引くのではなく、足そのものを別の数字に置き換えます。
計算は2行だけです。終値は4本値の平均、始値は1本前の平均足の真ん中。それだけで、チャートはずっと滑らかになります。
このシリーズで足そのものを書き換える対象を測るのは、21本目にして初めてです。そして測ってみると、他の20本には無かった問題が出てきました。平均足の終値は、誰も売買していない価格です。
同じ6,107回の売買を、実際の終値で計算するか、平均足の終値で計算するかだけ変えました。
平均足は何を計算しているのか
1本の足につき2行です。
- 平均足の終値 =(始値+高値+安値+終値)÷ 4
- 平均足の始値 =(1本前の平均足の始値+1本前の平均足の終値)÷ 2
高値と安値は、この2つと実際の高値・安値のうち外側を取ります。
この2行から、他のインジケーターには無い性質が3つ出てきます。
平均足の終値は、価格ではない
4本値の平均は、4つのどれでもありません。その値段で取引された瞬間は、その足の中に存在しません。
どれくらい離れているかを測りました。
| 時間足 | 実際の終値との差(中央値) | 平均 | 上位10% | 最大 |
|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 2.22pips | 3.09pips | 6.70pips | 78.5pips |
| 1時間足 | 4.55pips | 6.22pips | 13.46pips | 113.2pips |
| 4時間足 | 9.26pips | 12.58pips | 27.34pips | 147.6pips |
ドル円2025年の数字です。しかもずれる向きが偏っています。 陽線の平均足のうち、平均足の終値が実際の終値より下にあったものは63.7〜67.3%(時間足3種×2年の6通り)。買いのシグナルが出たとき、平均足の終値は実勢より安いほうに寄っているということです。
平均足は、自分の開始日を忘れない
平均足の始値は、1本前の平均足から作られます。その1本前も、さらに1本前から作られます。期間を指定する項目がないのは、計算開始以降の平均足が連続して引き継がれるからです。
過去の影響は消えません。ただし毎回半分になります。同じ足を、500本ずらした別の日から計算し直して比べました。
| 時間足 | 開始時点の差 | 1pips以内になるまで | 0.1pips | 0.01pips | 0.001pips |
|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 4.76pips | 3本 | 6本 | 9本 | 13本 |
| 1時間足 | 7.06pips | 3本 | 7本 | 10本 | 13本 |
| 4時間足 | 7.30pips | 3本 | 7本 | 10本 | 13本 |
1本進むごとの差の比は、測れた16〜17本すべてで0.5ちょうどでした。2つの漸化式を引き算すると差の項だけが残って半分になるので、当然ではあります。
実務上の意味は2つです。開始日を変えると平均足の値は変わります(3桁の精度でも13本で追いつくので、ふつうは気になりません)。そして平均足には「何本ぶんのデータが要るか」の答えが無い。50本あれば実用上は十分ですが、厳密にゼロになる本数はありません。
平均足の色は、移動平均のクロスそのもの
ここが一番はっきりした結果です。
平均足の始値は「1本前の始値と終値の平均」なので、平均足の終値を係数0.5で指数平滑したものと同じです。係数0.5の指数移動平均は、期間3のEMAです。
つまり 平均足が陽線であること=(4本値の平均)がその3期間EMAを1本前の時点で上回っていること、そのものです。
実測でも、時間足3種×2年の6通りで色の食い違いは0件、色が変わった足の食い違いも0件でした(始値の誤差は最大0.08〜0.48pips、これは開始時点の名残です)。
平均足のローソク足は、価格と移動平均のクロスをローソク足の形で描いたものだ、と言えます。この記事の後半で、そのことが成績にどう出るかを測ります。
平均足をチャートに表示する方法
| 環境 | 手順 |
|---|---|
| MT4 / MT5 | Heiken Ashi が最初から同梱されている。ナビゲーター → インディケータ → Heiken Ashi をチャートにドラッグする |
| TradingView | チャート上部の足種メニューから平均足(Heikin Ashi)を選ぶ |
| ブラウザ(Formiq) | チャート種類から選べる。バックテスト側では読み方4種(色の変化・N本連続・ヒゲの無い足・同時線)と計算方式4種を条件にできる |
TradingViewで注意が要るのはここです。 チャート種類を平均足にしたままストラテジーを動かすと、約定価格まで平均足の値になります。 この記事で測っているのは、まさにその差です。
MT4は逆で、Heiken Ashi は描画するだけなので Close[] は実際の終値のままです。ただしMT4には平均足を返す組み込み関数が無いので、EAに書き出すときは直近N本から自分で組み立てるループを書くことになります。
検証の条件
数字を見る前に、何をどう測ったかを書いておきます。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 通貨ペア | 米ドル/円 |
| 期間 | 2025-01-01 〜 2025-12-31(比較用に2024年も同条件) |
| 時間足 | 15分足 / 1時間足 / 4時間足 |
| 読み方 | 色の変化 / 同じ色がN本連続(1〜5) / ヒゲの無い足 / 同時線(実体比率0.05・0.1・0.2) |
| 計算方式 | 標準 / ベター(2本平均) / 平滑化(3・5・10) / 二重平滑化(3・5・10) |
| 組み合わせ | 1区分あたり80通り。時間足3種 × 期間4区分で合計960通り |
| 決済 | 反対シグナルまで。4つの読み方はすべて対称なので、エントリーと決済に同じルールを使う |
| 約定 | 実際の足の終値。平均足はいつ売買するかだけを決める |
| 損切り・利確 | 使わない(別セクションで測定) |
| スプレッド | 0.3pips固定 |
| ロット | 0.1ロット |
約定を実際の足で取ることが、この検証の前提です。 平均足は「いつ」を決め、「いくらで」は市場が決めます。次のセクションは、その前提を外すと何が起きるかの測定です。
成績が良く見えるのはなぜか
約定価格に平均足の終値を使うからです。戦略は一切変えません。約定価格をどちらの終値で書くかだけを変えます。スプレッドは両方とも0にして、価格の差だけが残るようにしました。
冒頭の図がその結果です。灰色が実際の終値、赤が平均足の終値。同じ6,107回の売買です。
| 読み方 | 時間足 | 年 | 実際の終値 | 平均足の終値 | 差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 色の変化 | 15分足 | 2025 | −523.1 | +34,120.0 | +34,643.1 |
| 色の変化 | 15分足 | 2024 | −376.0 | +34,013.3 | +34,389.3 |
| 色の変化 | 1時間足 | 2025 | +1,617.7 | +18,228.6 | +16,611.0 |
| 色の変化 | 4時間足 | 2025 | +910.7 | +10,203.5 | +9,292.8 |
| N本連続(3) | 1時間足 | 2025 | +1,276.5 | +3,875.8 | +2,599.3 |
| ヒゲの無い足 | 1時間足 | 2025 | +1,123.1 | +6,708.6 | +5,585.6 |
| 同時線(0.1) | 15分足 | 2025 | −2,450.0 | +2,996.1 | +5,446.1 |
6つの読み方×3時間足×2年の36通りのうち、平均足の終値で計算したほうが良くなったのが35通り。 そのうち15通りは、赤字が黒字に変わりました。
差がどこから来るのか
差が生まれる理由は、約定が入口と出口の2回あり、そのたびに平均足の終値と実勢の差を1回ずつ加算するためです。陽線では、平均足の終値が実際の終値より安かった足が、時間足3種×2年の6区分で63.7〜67.3%を占めました。そのため、平均足の終値で計算すると、買いは実勢より安く、売りは実勢より高く約定したことになります。
| 時間足 | 年 | 実勢との差の平均 | ×2 | 実測の1取引あたりの差 | 比 |
|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 2025 | 3.09 | 6.18 | 5.67 | 0.917 |
| 1時間足 | 2025 | 6.22 | 12.44 | 10.73 | 0.863 |
| 4時間足 | 2025 | 12.58 | 25.17 | 24.33 | 0.967 |
| 4時間足 | 2024 | 12.05 | 24.10 | 23.58 | 0.978 |
1取引あたりの上乗せは、実勢との差のおよそ2倍(実測で0.86〜0.98倍)になります。このシリーズでは「コスト=取引回数×スプレッド」を20本で確かめてきましたが、これはその逆向きの版です。取引回数×(実勢との差の約2倍)が、そのまま架空の利益になります。
だから15分足の色の変化がいちばん派手になります。年6,107回売買して、1回あたり5.67pipsを拾うからです。
本当にノイズは減るのか
減ります。平均足が売られている理由は「ノイズが減ってトレンドに乗り続けられる」です。ここは測ると本当でした。
| 時間足 | 年 | 平均足の連続本数 | ふつうの足 | 色が変わる回数(平均足 / ふつう) |
|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 2025 | 4.08 | 1.98 | 6,107 / 12,576 |
| 1時間足 | 2025 | 4.02 | 1.95 | 1,548 / 3,185 |
| 4時間足 | 2025 | 4.20 | 2.00 | 383 / 806 |
平均の連続本数はおよそ2倍、色が変わる回数はおよそ半分。 6通り(時間足3種×2年)すべてで同じ方向でした。1本で色が変わってしまう割合は、ふつうの足の49.2〜50.7%に対して平均足は20.8〜24.3%です。
平滑化が本物であることと、平均足で利益が出ることは別です。実際の売買結果を測ります。
ヒゲの無い足は、半分の足で起きる
「陽線で下ヒゲが無ければ強いトレンド」という読み方があります。下ヒゲのない陽線が出る頻度を数えました。
| 時間足 | ヒゲの無い足の割合 |
|---|---|
| 15分足 | 46.9〜47.3% |
| 1時間足 | 46.2〜46.8% |
| 4時間足 | 47.7〜49.4% |
ほぼ2本に1本です。 年の半分で成立する条件は、何も絞り込みません。GMMAの「長期リボンの整列が85%の足で成立していた」と同じ形で、これで2件目になります。
同時線(実体が小さい足)は、実体比率0.1で10.5〜12.5%でした。こちらは十分に珍しい条件です。
色が変わったら順張りで合っているか
1時間足は4つの読み方とも2025年が黒字で、15分足は12通りすべて赤字でした。標準の平均足でシグナルを作り、実際の足で約定させた結果です。
| 時間足 | 年 | 色の変化 | N本連続(3) | ヒゲの無い足 | 同時線(0.1) |
|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 2025 | −2,355.2 | −1,602.5 | −535.2 | −2,905.4 |
| 15分足 | 2024 | −2,200.9 | −1,308.4 | −1,260.5 | −3,417.0 |
| 1時間足 | 2025 | +1,153.3 | +1,094.1 | +912.8 | +788.6 |
| 1時間足 | 2024 | +101.3 | +2,194.2 | +3,895.2 | −1,548.6 |
| 4時間足 | 2025 | +796.1 | −834.3 | −566.5 | −1,244.3 |
| 4時間足 | 2024 | +3,051.6 | −302.1 | +2,972.9 | +682.9 |
取引数は1時間足2025年で、色の変化1,548回・連続(3)608回・ヒゲ701回・同時線434回です。
15分足は12通り中12通りが赤字でした。読み方を変えても救えません。理由は取引回数で、色の変化は年6,107回売買します。スプレッド0.3pipsだけで1,832pipsを払うので、スプレッド0でも−523.1pipsの系にそれが乗ります。
同時線だけ勝率が高く出ます(1時間足2025年で52.76%、他は35〜37%)。逆張り的な読み方は勝率が高く、損益では勝てない。 このシリーズで21本続けて同じ形です。
どの時間足で機能したか
1時間足だけです。
| 読み方 | 15分足 | 1時間足 | 4時間足 |
|---|---|---|---|
| 色の変化 | 1/8 | 7/8 | 5/8 |
| N本連続 | 11/40 | 32/40 | 7/40 |
| ヒゲの無い足 | 3/8 | 3/8 | 0/8 |
| 同時線 | 1/24 | 8/24 | 11/24 |
| 80通り全体 | 16/80 | 50/80 | 23/80 |
2025年の中央値は15分足−509.3pips、1時間足+850.7pips、4時間足+5.3pips。
平均足がまともに機能したのは1時間足だけでした。80通り中63通りが2025年に黒字、50通りが両方の年で黒字です。このシリーズで、ひとつの時間足がこれだけ揃って残った例は多くありません。
何本続いたら入るのがいいか
1時間足では待つほど残り、4時間足では3本以上待つと残りませんでした。「同じ色がN本続いたら入る」のNを1から5まで動かします。N=1は色の変化そのものなので、はしごの端が既知のものに着地します(スイープで完全一致を確認しています)。
| 時間足 | 年 | 1本 | 2本 | 3本 | 4本 | 5本 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 2025 | −2,355.2 | −1,090.9 | −1,602.5 | −401.9 | +85.7 |
| 15分足 | 2024 | −2,200.9 | −1,729.8 | −1,308.4 | −774.6 | −1,851.0 |
| 1時間足 | 2025 | +1,153.3 | +2,415.4 | +1,094.1 | +1,375.8 | +442.4 |
| 1時間足 | 2024 | +101.3 | +2,545.3 | +2,194.2 | +2,227.4 | +3,392.5 |
| 4時間足 | 2025 | +796.1 | +1,478.1 | −834.3 | −993.7 | −496.5 |
| 4時間足 | 2024 | +3,051.6 | +1,379.9 | −302.1 | −1,328.7 | −1,227.3 |
単調ではありません。 1時間足では待つほど勝率が上がり(38.5%→42.5%)取引数が減りますが(824→336)、損益はそう動きません。両方の年で黒字だった数だけは1時間足できれいに出ます。1本7/8、5本8/8です。
4時間足では、3本以上待った8設定はすべて両年黒字ではありませんでした。1時間足では5本待つ8設定がすべて両年黒字だったため、待機本数の効果は時間足によって逆になりました。
計算方式はどれを選ぶか
平滑化するほど標準とは別物になります。標準・ベター(2本平均してから平均足)・平滑化・二重平滑化の4種類で、足の色と実際の終値との差がどう変わるかを比べます。
| 方式 | 色が変わる回数(1時間足2025年) | 平均連続本数 | 標準と色が違う足 |
|---|---|---|---|
| 標準 | 1,548 | 4.02 | 0% |
| ベター | 1,232 | 5.05 | 12.3% |
| 平滑化(5) | 718 | 8.67 | 27.9% |
| 二重平滑化(5) | 557 | 11.18 | 39.4% |
平滑化するほど連続本数が伸び、標準とは別物になります。 二重平滑化は4割の足で色が違います。
成績(色の変化とN本連続の平均、1時間足):
| 方式 | 2025年 | 2024年 |
|---|---|---|
| 標準 | +1,272 | +1,760 |
| ベター | +1,127 | +2,021 |
| 平滑化(3) | +1,543 | +2,506 |
| 平滑化(10) | +267 | +3,200 |
| 二重平滑化(10) | +282 | +1,406 |
平滑化(3)は2025年+1,543pips、2024年+2,506pipsでした。一方、平滑化(10)は2025年+267pips、2024年+3,200pipsです。15分足では二重平滑化(10)だけが両年黒字(+1,706pips、+1,697pips)で、取引数は1,198回まで減りました。
去年いちばんの設定は今年どうなるか
3通りのうち、当てた年の中央値を上回ったのは4時間足だけでした。
| 時間足 | 読み方 | 計算方式 | 2024年の損益 | 2025年の損益 | 2025年の中央値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | ヒゲの無い足 | 平滑化(5) | +2,921.9pips | −2,445.0pips | −509.3pips |
| 1時間足 | N本連続(2) | 平滑化(10) | +4,030.9pips | −209.5pips | +850.7pips |
| 4時間足 | 同時線(0.2) | 平滑化(5) | +4,237.9pips | +437.8pips | +5.3pips |
中央値を上回ったのは4時間足だけです。1時間足は80通り中50通りが両年黒字でしたが、2024年に+4,030.9pipsだった設定は2025年に−209.5pipsでした。
平均足でなければならないのか
平均足の色は、(4本値の平均)とその3期間EMAの比較そのものでした。だとすれば、ふつうのローソク足で同じクロスを回したら何が違うのかを測る必要があります。
対照はEMA(1)とEMA(3)のクロス(終値)です。形は同じ、変換だけ無し。時間足3種×2年×計算方式8種の48通りで突き合わせました。
| 平均足の色の変化 | 終値のEMA1/3クロス | |
|---|---|---|
| 取引数(1時間足・2025年・標準) | 1,548 | 2,082 |
| 勝率 | 35.66% | 32.37% |
| 損益 | +1,153.3 | +476.0 |
48通り全体では、
- 取引数が少ないのは48通り中48通り
- 勝率が高いのは48通り中46通り
- 損益で上回ったのは48通り中31通り
変換は取引数と勝率では確実に効き、損益でも半分より上に出ました。 CCIの典型価格(25/36)とサイコロジカルラインの本数(16/36)に続いて3件目の比較ですが、31/48=64.6%はこの3つの中で最も良い数字です。
ただし内訳を見ると時間足で割れます。15分足は16通り中16通り、1時間足は16通り中13通りで変換のほうが上ですが、4時間足は16通り中2通りしかありません。4時間足では平均足にする意味が見つかりませんでした。
なお15分足の16/16は「負けが小さい」という意味です。対照のEMA1/3クロスが2025年に−4,981.6pipsで、平均足の色の変化が−2,355.2pips。どちらも赤字です。
フィルター・損切り利確・コスト
ADXフィルターは、また壊した
| 読み方 | 時間足 | 年 | ADX条件 | 取引数 | 損益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 色の変化 | 1時間足 | 2025 | なし | 1,548回 | +1,153.3pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2025 | 20以上 | 1,001回 | +838.2pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2025 | 25以上 | 705回 | +422.0pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2025 | 30以上 | 468回 | +89.4pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2024 | なし | 1,525回 | +101.3pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2024 | 20以上 | 976回 | −1,437.0pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2024 | 25以上 | 671回 | −1,043.0pips |
| 色の変化 | 1時間足 | 2024 | 30以上 | 449回 | −1,213.9pips |
2025年は単調に削れ、2024年は赤字に落ちます。 トレンド系の読み方にトレンドの強さのフィルターを足すと壊れる、はこれで4件目です(GMMA・CCI・サイコロジカルラインに続く)。
時間帯
東京時間(UTC 0〜8)は年で逆を向きました。1時間足の色の変化は2025年が+1,153.3 → +646.5と悪化、2024年が+101.3 → +1,558.7と改善です。ロンドン+ニューヨーク時間は両方の年で悪化しました(+1,153.3 → +257.4、+101.3 → −700.2)。
損切り・利確
1時間足の色の変化に損切り100・利確200を足すと2025年は+1,050.2(ベース+1,153.3)、2024年は+20.4(ベース+101.3)。どれも改善と呼べる幅ではありません。 損切り30・利確60は2025年を−191.1まで落とします。
コスト
損益はスプレッドに対してきれいに直線で、失ったpips=取引回数×スプレッドが5つの設定すべてで誤差なく成立しました。
| 設定 | 取引数 | スプレッド0 | 0.3 | 1.0 | 損益分岐 |
|---|---|---|---|---|---|
| 色の変化・15分足 | 6,107 | −523.1 | −2,355.2 | −6,630.1 | 成立せず |
| 色の変化・1時間足 | 1,548 | +1,617.7 | +1,153.3 | +69.7 | 1.05pips |
| N本連続(3)・1時間足 | 608 | +1,276.5 | +1,094.1 | +668.5 | 2.10pips |
| 同時線(0.1)・1時間足 | 434 | +918.8 | +788.6 | +484.8 | 2.12pips |
取引数を減らす読み方ほど損益分岐が高くなります。 15分足の色の変化はスプレッド0でも赤字なので、コストの問題ではありません。
関連記事
- サイコロジカルラインの75%:同じ「その指標である必要があるのか」を、値幅を捨てた指標で測っています
- CCIの±100:ゼロラインが移動平均線クロスそのものだった回です
- 移動平均線クロスの期間:この記事の対照群が行き着く先です
- GMMAの本数:「年の85%で成立する条件は何も絞らない」の初出です
- 練行足の目盛り:足そのものを書き換える指標の2本目です。あちらの終値は実在した価格ですが、確定した時点では通り過ぎています
補足
- 通貨ペアはドル円だけ、期間は2年だけです。平均足の終値と実勢の差は値動きの大きさに比例するので、対象が変われば架空の利益の大きさも変わります
- 約定価格の実験はスプレッド0で行いました。 実際の環境ではどちらの計算にもスプレッドが乗りますが、差そのものは変わりません
- スプレッドは0.3pips固定です。1時間足の色の変化は1.05pipsで損益分岐するので、この前提が崩れると成立しません
- 決済は反対シグナルまでです。損切りと利確を足した組み合わせは、どれも改善と呼べる幅になりませんでした
- MT4への書き出しは標準の平均足だけです。平滑化系の3方式は各値に移動平均が要るので、書き出しでは標準に落として、そのことをコードに明記しています
- 同時線の実体比率と連続本数は、それぞれ3通り・5通りしか振っていません。 計算方式8種との組み合わせで960通りですが、1つの読み方あたりの解像度は高くありません
よくある質問
- 平均足のバックテストはなぜ成績が良く見えるのですか?
- 平均足の終値が、売買できる価格ではないからです。平均足の終値は(始値+高値+安値+終値)÷4という4本値の平均で、そのどれでもありません。ドル円の1時間足では実際の終値から中央値で4.55pips離れていて、しかも陽線のときは63.7〜67.3%の確率で実際の終値より下にあります。つまり買いの約定が実勢より安く記録されます。同じ6,107取引を両方の価格で計算したところ、実際の終値では−523.1pips、平均足の終値では+34,120pipsでした。戦略は1文字も違いません。
- 平均足は本当にノイズを減らしますか?
- 減らします。ドル円2025年の1時間足で、同じ色が続く本数の平均はふつうのローソク足が1.95本、平均足が4.02本でした。1本で色が変わってしまう割合は50.4%から23.8%に下がります。色が変わる回数も年3,185回から1,548回へ半減しました。3つの時間足と2年の6通りすべてで同じ方向です。
- 平均足の設定でいちばん重要なのは何ですか?
- 時間足でした。実際の終値で約定させると、1時間足は80通り中63通りが2025年に黒字(両方の年では50通り)でしたが、15分足は80通り中29通り(両方の年では16通り)で中央値は−509.3pipsです。15分足の色の変化は年6,107回売買するので、スプレッド0.3pipsだけで1,832pipsを払います。計算方式(標準・ベター・平滑化・二重平滑化)や連続本数は、時間足ほど効きませんでした。
- 平均足の色が変わったら順張り、で合っていますか?
- その読み方が最も素直でしたが、1時間足に限ります。標準の平均足で色の変化を追うと、1時間足は2025年+1,153.3pips(1,548回)・2024年+101.3pips(1,525回)。15分足は2年とも赤字で、4時間足は2025年+796.1・2024年+3,051.6でした。なお同じ色がN本続くのを待つ「連続本数」を1から5まで伸ばしても、1時間足の平均は+1,229pipsから+832pipsへ単調には良くなりません。
- 平均足はMT4やTradingViewで使えますか?
- どちらでも表示できます。MT4とMT5には Heiken Ashi というカスタムインジケーターが最初から同梱されていて、ナビゲーターから追加します。TradingViewはチャート種類の切り替えで選べます。ただしTradingViewでチャート種類を平均足にしたままストラテジーを動かすと、約定価格まで平均足の値になります。この記事では、平均足と実際の約定価格の差を測りました。Formiqのチャートでも表示でき、バックテスト側では読み方4種を条件にできます。
Formiqは、リプレイ練習とノーコードバックテストをブラウザだけで使える無料のFXツールです。 チャートを開く、または無料プランでできることをご覧ください。