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サイコロジカルラインオシレーター逆張り順張りインジケーターバックテストドル円

サイコロジカルラインの75%は75%ではない:5,760通り実測

サイコロジカルラインの水準75は、期間12なら12本中10本=83.3%として判定されます。83まで上げても同じで、74に下げると変わります。ドル円5,760通りを実測し、分布・逆張り・順張りを測りました。

サイコロジカルラインは、直近N本のうち何本が上がったかを数えて、割合にしただけのオシレーターです。定番は12本で、75%を超えたら買われすぎ、25%を下回ったら売られすぎ、と紹介されます。

他のオシレーターとの違いは、平均ではなくであることです。50pips上げた足も0.1pips上げた足も、同じ1本として数えます。値幅を完全に捨てる指標は、このシリーズで19本目にして初めてでした。

そこから2つの性質が出てきます。ひとつは、読み取り値がN+1個の段しか取らないこと。もうひとつは、その段の位置が水準の打ち込み方とずれることです。

期間12で「75より上」と指定すると、判定されるのは12本中10本、つまり83.3%です。打ち込んだ75は、どの期間でも75%になりませんでした。

60%70%80%90%100%61012142026サイコロジカルラインの期間
その期間で取りうる値「75」を打ち込むと実際に判定される水準打ち込んだ75%
読み取り値はN本中の本数なので、線はN+1段のはしごの上しか動きません。打ち込んだ75は「その上の段」として読まれ、6つの期間のどれでもその段は75%ではありませんでした。

サイコロジカルラインは何を数えているのか

計算は1行です。

サイコロジカルライン =(直近N本のうち上がった本数 ÷ N)× 100

平均も、標準偏差も、平滑化も入りません。だからこそ、他のオシレーターには無い癖が2つ出ます。

打ち込んだ水準は、そのままの水準にならない

期間12のサイコロジカルラインが取れる値は13個だけです。

0 / 8.3 / 16.7 / 25.0 / 33.3 / 41.7 / 50.0 / 58.3 / 66.7 / 75.0 / 83.3 / 91.7 / 100

75.0はこの中にあります。ところが「75より上」という条件は、75.0そのものを含みません。ひとつ上の段、12本中10本=83.3%が最初に該当する値になります。

期間を変えると、着地する段も変わります。

期間取りうる値の数「75」が要求する本数実際の水準
676本中5本83.3%
101110本中8本80.0%
121312本中10本83.3%
141514本中11本78.6%
202120本中16本80.0%
262726本中20本76.9%

6通りのどれでも75%になりません。 冒頭の図がこれを描いたものです。灰色の目盛りがその期間で取りうる値、青がそこに「75」が落ちる段です。

もっと厄介なのは、動かしても何も起きない範囲があることです。期間12では、水準を75にしても76にしても83にしても、判定は12本中10本のまま変わりません。ところが74に下げると、12本中9本=75.0%に切り替わります。9動かしても同じで、1動かすと変わるということです。

期間同じルールになる水準の幅(75付近)その中身
667〜836本中5本 = 83.3%
1275〜8312本中10本 = 83.3%
1472〜7814本中11本 = 78.6%
2674〜7626本中20本 = 76.9%

期間26では74と75が同じで、70は違います。期間12とは食い違う組み合わせが同じになります。

スイープの中に、まったく同じ行が並ぶ

これは理屈だけの話ではありません。15分足・2025年・期間12の逆張り買いを、5つの入口水準×3つの出口水準で回した結果です。

入口 → 出口取引数損益
70 → 40363+142.0
74 → 40363+142.0
70 → 50314+697.7
74 → 50314+697.7
75 → 50119+250.6
80 → 50119+250.6
90 → 5022+207.7

15通り打ち込んで、違う結果は9通りしか出ません。 検証全体でも同じことが起きていて、5,760通りのうち違う結果になったのは3,548通りでした。打ち込んだ組み合わせの38.4%が、別の行の複製です。

期間が目盛りの細かさを決める

段の数は期間+1なので、期間を短くすると線は粗くなります。期間6のサイコロジカルラインは7段しかなく、0から100まで101通りの水準を打ち込んでも、区別できるルールは7通りです。期間26なら27通りになります。

実際に現れた段はもっと少なくなります。2025年のドル円・期間12で数えました。

時間足現れた段一度も出なかった読み取り値
15分足13段中12段0本(12本すべて陰線)
1時間足13段中12段12本(12本すべて陽線)
4時間足13段中10段0本・1本・12本

そしてちょうど50に座っている足が、どの時間足でも2割あります(15分足22.65〜23.71%、1時間足21.93〜22.14%、4時間足21.59〜21.76%)。線が真ん中に張り付いている時間が、それだけあるということです。

これは中央線の使い方に直接効きます。水準50の中央線クロスと水準55の中央線クロスは、上抜けについてはまったく同じルールですが、下抜けが違います。どちらも「12本中7本以上に増えたら上抜け」ですが、下抜けは50なら「6本以下に減ったとき」、55なら「7本以下に減ったとき」だからです。1時間足2025年で上抜けはどちらも365回、下抜けは50が345回、55が365回でした。

売買量にも出ます。1時間足の平均取引数は水準50で378回、55で703回、45で622回です。水準を5動かすと売買が倍近くになります。

「上がった日」の定義が2つある

前の足の終値より高く引けた足を数えるか、陽線(自分の始値より高く引けた足)を数えるか。窓が開けば別の足になります。

時間足上下が食い違う足2本の線の相関75の内外が入れ替わる足50の上下が入れ替わる足
15分足1.24%0.9760.32%2.79%
1時間足1.17%0.9770.35%2.75%
4時間足0.81%0.9840.38%2.19%

別の系列ではあります。 ただし成績では選べませんでした。両方の数え方で回した2,134通りのうち、陽線で数えたほうが上回ったのは1,006通り、47.1%です。コインを投げたのと変わりません。

サイコロジカルラインをチャートに表示する方法

もともと日本の株式市場で使われてきた指標なので、海外製プラットフォームの初期搭載リストには入っていないことが多いです。

環境手順
MT4 / MT5標準オシレーターには入っていない。カスタムインジケーター(.mq4 / .mq5)を Indicators フォルダに置いて読み込む
TradingView標準のインジケーター一覧には無い。コミュニティスクリプトを検索して追加する
ブラウザ(Formiq)最初から入っている。期間・上下2本の水準線・上昇の数え方を設定でき、バックテスト側では読み方4種を条件にできる

MT4向けに書き出す場合、iCCI のような組み込み関数が無いので、直近N本を数えるループを自分で書くことになります。この検証で使ったエクスポートもそうしています。

検証の条件

数字を見る前に、何をどう測ったかを書いておきます。この表と同じ設定を入れれば、同じ結果が出ます。

項目
通貨ペア米ドル/円
期間2025-01-01 〜 2025-12-31(比較用に2024年も同条件)
時間足15分足 / 1時間足 / 4時間足
読み方逆張り(水準の外側で反対方向)/ 水準の抜け(抜けた方向)/ 中央線(水準を上下に抜ける)
期間6・10・12・14・20・26
水準逆張り:入口70・74・75・80・90 × 出口40・50・60/ 抜け:60・70・75・80・90/ 中央線:40・45・50・55・60
上昇の数え方前の足の終値より上 / 陽線 の2通り
組み合わせ1区分あたり240通り × 数え方2種。時間足3種 × 期間4区分で合計5,760通り
決済反対シグナルまで。逆張りだけは出口の水準を別に指定する
損切り・利確使わない(別セクションで測定)
スプレッド0.3pips固定。約定は終値
ロット0.1ロット

逆張りは買いと売りのどちらか一方しか作りません(「25より下は買い」は買いしか作らない)ので、買い側と売り側を別のシステムとして回しました。 抜けと中央線は対称なので、エントリーと決済に同じルールセットを使います。水準は上下1組で扱い、75と指定すれば25も同時に引かれます。

分布はコイン投げとほとんど同じだった

サイコロジカルラインの前提は「上げが続くと群衆が強気に傾きすぎる」です。だとすれば、上げた足の後は上げやすい(または下げやすい)はずで、上昇本数の分布はコイン投げからずれるはずです。

まず素直に数えました。

0%5%10%15%20%25%02468101212本のうち上昇した本数
実測(ドル円2025年・15分足)同じ上昇率のコイン投げ24,891本・上昇率50.22%
12本のサイコロジカルラインが13段のどこにいたかの実測と、同じ上昇率のコインを12回投げた場合の分布です。2つのはしごの差は合計0.97ポイントでした。

13段のそれぞれに何%の足がいたか、そして同じ上昇率のコインを12回投げたらどうなるかです。2つのはしごの差は、合計で0.97ポイントしかありませんでした(15分足2025年)。1時間足2025年で2.19ポイント、15分足2024年で2.79ポイントです。

水準に届く頻度も、ほぼ理論値どおりでした。

時間足・年足の上昇率75より上(実測 / コイン)75以上(実測 / コイン)75〜25の内側
15分足 202550.22%1.76% / 2.00%7.02% / 7.51%85.97%
1時間足 202550.39%1.74% / 2.06%6.98% / 7.69%86.24%
4時間足 202550.78%2.32% / 2.19%8.39% / 8.08%86.67%
4時間足 202453.50%3.30% / 3.37%13.09% / 11.31%80.11%

ここで**「より上」と「以上」の差**を見てください。同じ75で、1.76%と7.02%です。不等号の書き方だけで頻度が4倍になります。 教科書は「75%以上」と書き、多くのツールの条件式は「75より上」です。期間12ではその差がちょうど1本ぶんになります。

上げた足の後は、上げやすいのか

分布が一致するなら、足の向きに記憶が無いということです。直接測りました。

時間足・年上げた足の次が上げる確率下げた足の次が上げる確率1本前との相関
15分足 202549.59%50.85%−0.0126
15分足 202449.76%53.11%−0.0335
1時間足 202549.17%51.62%−0.0245
1時間足 202451.42%51.95%−0.0053
4時間足 202550.67%50.95%−0.0027
4時間足 202454.75%52.00%+0.0274

6通り中5通りでマイナスです。上げた足の次は、わずかに上げにくい。サイコロジカルラインの前提が言っていることと向きは同じですが、効果は1〜3ポイントで、分布をコインから引き離すには足りません。

つまり冒頭の期待値はこうなります。この指標が拾えるものがあるとすれば、それは「行き過ぎたら戻る」側であって、しかも極めて薄い。

3つの読み方をバックテストした

同じ期間12・水準75/25を、3通りに読ませました。逆張りは買い側と売り側の合計です。

時間足逆張り(買い / 売り)水準の抜け中央線
15分足2025+250.6 / −265.6−2,428.2−1,099.2
15分足2024+322.6 / +644.9−97.2+238.3
1時間足2025+82.5 / +228.3−903.2+272.6
1時間足2024+273.6 / −376.1+725.8+1,169.5
4時間足2025+566.9 / +316.6−3,263.3+65.6
4時間足2024+33.2 / −1,091.6+2,663.8+886.3

取引数を添えます。1時間足2025年で、逆張りは買い26回・売り28回、抜けは32回、中央線は402回です。逆張りの取引数は年に数十回しかありません。

このシリーズで初めて、逆張りが順張りに勝ちました。 12通り中、逆張りは買いが6/6、売りが3/6で黒字。水準の抜けは6通り中2通りです。18本の記事で「逆張りは勝率が高く損益はマイナス」を繰り返してきたので、ここは詳しく見る必要があります。

逆張りが勝ったのは、横ばいだった年だけ

逆張りの買いは、下げが続いた後に買います。上昇する年ならそれだけで儲かります。買いが儲かったのが指標のおかげなのか、相場の向きのおかげなのかを分ける必要があります。

そこで、各取引の損益から「同じ本数だけ何もせず持っていたら得られた分」を引きました。年の値幅を足数で割ったものが1本あたりの流れなので、それに保有本数を掛ければ出ます。残りが指標の取り分です。

時間足1取引あたりうち相場の流れうち指標の取り分取り分がプラスの設定
15分足2025+4.77−0.06+4.8381通り中77
15分足2024+2.00+1.64+0.3672通り中45
1時間足2025+8.07−0.23+8.3160通り中33
1時間足2024+9.62+6.29+3.3460通り中25
4時間足2025+47.40−0.66+48.0751通り中49
4時間足2024−21.06+25.34−46.4057通り中8

逆張り買い、取引が5回以上あった設定の平均です。2025年は流れがほぼゼロなので、出た数字はすべて指標の取り分です。 15分足では81通り中77通りでプラスでした。

2024年になると消えます。 15分足で+0.36、4時間足では−46.40まで落ち、57通り中49通りがマイナスになります。2024年のドル円は年間+1,632pips上げた年で、2025年は−56pipsの横ばいです。

「行き過ぎたら戻る」は、戻る相場でしか成立しませんでした。 前節で測った1本前との相関が最もプラス側(+0.0274)に振れたのが4時間足2024年で、逆張りが最も壊れたのも同じ区分です。

時間足別に、両方の年で残った設定

片方の年だけの結果は選び方の問題になるので、2024年と2025年の両方で黒字だった設定を数えます。

読み方15分足1時間足4時間足
逆張り・買い60/9032/9023/90
逆張り・売り24/9012/905/90
水準の抜け5/308/305/30
中央線1/3018/3014/30

15分足の逆張り買いが60/90で最も残りました。 逆張りの売りは270通り中41通りしかありません。買いと売りでこれだけ差が付く形は、上昇年を含む2年ぶんしか見ていないので、相場の向きの影響を切り離せていません

中央線は1時間足でだけ残ります。 15分足では30通り中1通りです。理由は取引数で、15分足の中央線は年に729〜3,968回売買します。

パラメータ別

読み方ごとに分けて出します。

逆張り・買い・15分足(期間別)

期間2025年の平均平均取引数黒字 2025両方の年で黒字
6+35558115/1515/15
10+36618515/1511/15
12+24817813/1510/15
14+37113014/158/15
20+1743911/1511/15
26+1911812/155/15

期間6は15通りすべてが両方の年で黒字でした。期間を伸ばすほど取引数が落ち、年18回まで減ると2024年に残らなくなります。

中央線・1時間足(水準別)

水準2025年の平均2024年の平均平均取引数両方の年で黒字
40+272+1,7434645/6
45+650+6096223/6
50+411+1,4193785/6
55+384+9207034/6
60+54+144831/6

取引数が水準の順に並んでいないことに注目してください。50が378回で最少、55が703回で最多です。50はちょうど目盛りの上にあり、そこに座っている足が2割あるので、抜けたと判定される回数が減ります。中央線を50から動かす理由は見つかりませんでしたが、動かすと売買量が倍近く変わります。

既定値(期間12・水準75/25)はどこにいたか

多くの解説が挙げる初期値です。

読み方時間足2025年の順位2024年の順位
中央線(12@50)1時間足15/3012/30
中央線(12@50)15分足16/3010/30
水準の抜け1時間足21/3010/30
水準の抜け15分足25/3019/30
水準の抜け4時間足28/304/30

どれも真ん中から下です。 4時間足の抜けは2025年に28/30、2024年に4/30と、年をまたいで正反対に振れました。既定値が特に良いということも、特に悪いということもありません。

アウトオブサンプル検定:片方の年の最良を、相手の年に当てる

このシリーズの中心にある検定です。

読み方時間足2024年の最良2025年に当てると
中央線1時間足12@40(+3,191.5)+102.0(19/30・中央値+234.4)
中央線15分足26@45(+2,486.6)−1,449.8(18/30・中央値−1,081.4)
中央線4時間足6@40(+3,341.4)+158.5(12/30・中央値−211.8)
水準の抜け1時間足10@60/40(+2,557.1)−1,292.4(24/30・中央値−465.0)
逆張り・買い15分足6/70→50(+1,114.2)+252.2(37/90・中央値+250.6)

5通り中2通りが中央値を上回りました。 4時間足の中央線(12/30)と、15分足の逆張り買いです。ただし逆張り買いは37/90位で、中央値+250.6に対して+252.2で、差は1.6pipsです。1時間足の中央線は19/30、15分足の中央線は18/30で、どちらも中央値のすぐ下でした。

順位相関も出しておきます。

読み方15分足1時間足4時間足
逆張り・買い+0.342+0.596−0.233
逆張り・売り+0.032−0.085−0.126
水準の抜け+0.248+0.205−0.361
中央線−0.167−0.252−0.204

中央線は3通りすべてがマイナスです。前年に良かった中央線の設定は、翌年の下位を指しています。逆張り買いの1時間足だけが+0.596と目立ちますが、この区分の取引数は年25回前後です。

本数を数えることに、値幅を測る以上の価値はあるのか

ここがこの指標の核心です。サイコロジカルラインは「直近N本のうち何本上げたか」を見ます。同じ窓について「結局いくら上げたか」を見ることもできます。 後者はN本前の終値との差、つまりモメンタムです。

2つは同じ質問に別の答えを出します。実測では、23.2〜25.9%の足で向きが食い違いました(期間12・26、両年、15分足と1時間足)。上げた本数が過半数なのに価格はN本前より安い、という足が、その中の14.8〜19.7%です。相関は0.58〜0.69でした。

では、数えたほうが良いのか。中央線クロス(本数)と、同じ期間のモメンタムの符号(値幅)を、時間足3種×2年×期間6種の36通りで突き合わせました。

−2k−2k00+2k+2k値幅で測ったときの損益(pips)本数を数えたときの損益(pips)
M15H1H4対角線より上=数えたほうが勝った(36通り中16通り)
直近N本のうち何本が上げたかを数えるやり方と、そのN本で結局上げたかを測るやり方の比較です。点は時間足・年・期間の組み合わせ1つ。数えるほうが取引数を36通り中36通りで減らし勝率を34通りで上げましたが、損益で上回ったのは16通りでした。
本数を数える値幅を測る
取引数(1時間足・2025年・期間12)402795
勝率38.06%34.97%
損益+272.6+1,535.3

36通り全部で見るとこうなりました。

  • 取引数が少ないのは36通り中36通り
  • 勝率が高いのは36通り中34通り
  • 損益で上回ったのは36通り中16通り

数えると売買が半分になり、勝率は上がり、損益は五分五分を下回ります。 CCIの検証では同じ形の比較で損益25/36だったので、そこにも届きません。

値幅を捨てることには効果があります。小さな上げ下げを1票ずつしか数えないので、ノイズで反転する回数が減る。減らした結果が良いかどうかは、この検証では言えませんでした。

フィルター・損切り利確・コスト

ADXフィルター

設定ベースADX≥20ADX≥25ADX≥30
中央線・1時間足・2025+272.6(402回)−99.5(277回)−906.0(196回)−726.8(144回)
中央線・15分足・2024+238.3(1,541回)+559.7(1,003回)+274.6(703回)+747.6(442回)

方向がそろいませんでした。 1時間足2025年は下げ、15分足2024年は上げます。どちらの年も同じ向きに動いたフィルターはありませんでした。

時間帯

東京時間(UTC 0〜8)だけで売買させると、中央線は4通り中3通りで改善しました。

設定ベース東京時間のみロンドン+NY(UTC 7〜21)
中央線・15分足・2025−1,099.2+544.5−808.8
中央線・15分足・2024+238.3+649.8+218.8
中央線・1時間足・2025+272.6+505.4−100.2
中央線・1時間足・2024+1,169.5+213.3+846.6

唯一悪化したのが、いちばん儲かっていた区分です。ロンドン+ニューヨーク時間は4通り中1通りしか改善しませんでした。東京時間が効いたのは「取引数が減ったから」でもあり、15分足2025年は1,551回から605回に落ちています。

損切り・利確

中央線・1時間足で、損切り30・利確90を足すと2025年は+272.6が+899.9に、2024年は+1,169.5が+1,927.4になります。両方の年で改善した数少ない変更です。15分足では2025年が−1,099.2から−396.8まで戻るものの、赤字のままでした。

コスト

損益はスプレッドに対してきれいに直線でした。失ったpips=取引回数×スプレッドが、5つの設定すべてで誤差なく成立します。

設定取引数スプレッド00.31.0損益分岐
中央線・1時間足402+393.2+272.6−8.80.98pips
中央線・15分足1,551−633.9−1,099.2−2,184.9成立せず
逆張り売り・1時間足28+236.7+228.3+208.78.45pips
水準の抜け・15分足147−2,384.1−2,428.2−2,531.1成立せず

1時間足の中央線は0.98pipsで損益分岐します。スプレッドが1pips開く環境では成立しません。逆張り売りの8.45pipsは大きく見えますが、年28回しか売買しない設定の数字です。

なお15分足の中央線と水準の抜けは、スプレッドを0にしても赤字です。取引回数のせいではありません。

一度も発動しない設定

水準を上げすぎると、線が届かなくなります。2025年に5回未満しか売買しなかった設定です。

時間足水準の抜け逆張り
15分足30通り中2180通り中18
1時間足30通り中9180通り中48
4時間足30通り中11180通り中74

4時間足では逆張りの4割が売買にならないということです。期間20・水準90は、どの時間足でも一度も発動しませんでした。上で見たとおり水準90は期間20で「20本中19本」を要求するので、当然ではあります。

この検証で言えること

  1. 打ち込んだ水準は、その割合にならない。 期間6・10・12・14・20・26のどれでも、「75より上」は75%を意味しませんでした。期間12では75〜83が同じルールで、74にすると変わります。同じことがスイープの結果にも出ていて、5,760通りのうち違う結果は3,548通りでした
  2. 分布はコイン投げとほぼ同じ。 13段の分布の差は合計0.97ポイント(15分足2025年)。上げた足の次が上げる確率は、下げた足の次より1〜3ポイント低いだけです
  3. 不等号の書き方が水準より効く。 同じ75でも「より上」なら1.76%、「以上」なら7.02%です
  4. 逆張りが勝ったが、横ばいの年だけ。 相場の流れを差し引いた取り分は2025年に+4.83pips/取引(81通り中77通りでプラス)、2024年の4時間足では−46.40pips(57通り中49通りでマイナス)でした
  5. 本数を数えることは、値幅を測ることに勝てなかった。 取引数は36通り中36通りで減り、勝率も34通りで上がりましたが、損益で上回ったのは16通りです

関連記事

この検証の限界

  • 通貨ペアはドル円だけ、期間は2年だけです。サイコロジカルラインは株式市場で使われてきた指標で、値幅の分布が違う対象では段の出方そのものが変わります
  • 2024年は年間+1,632pips、2025年は−56pipsで、相場の性格がまったく違います。逆張りの取り分がプラスになったのは横ばいの年だけで、上昇年と横ばい年の2つでしか確かめていません
  • 逆張りの取引数が少ない設定が多い(1時間足で年25回前後、4時間足で年10回前後)。勝率100%の設定が出ていますが5回の話です。180通り中48〜74通りは5回未満で、判定できていません
  • スプレッドは0.3pips固定です。1時間足の中央線は0.98pipsで損益分岐するので、この前提が崩れると成立しません
  • 決済は反対シグナルまでです。損切り30・利確90だけは両方の年で改善しましたが、他の組み合わせは片方の年でしか良くなりませんでした
  • 上昇の数え方の違いは、成績では判定できていません。2,134通りで47.1%対52.9%です。線としては別物(食い違う足が0.68〜1.24%)なので、どちらを使うかは決めておく必要はあります

よくある質問

サイコロジカルラインの水準は75と25でよいですか?
その数字を打ち込んでも、その割合にはなりません。サイコロジカルラインは本数を数えた指標なので、期間12なら0・8.3・16.7…と13段階の値しか取りません。「75より上」は12本中10本=83.3%として判定されます。しかも期間12では水準を75から83まで動かしても同じルールのままで、74に下げると12本中9本=75.0%に変わります。期間を変えると変わり方も変わり、期間6・10・12・14・20・26のどれでも、打ち込んだ75が75%になることはありませんでした。
サイコロジカルラインは逆張りと順張りのどちらで使うべきですか?
この検証では逆張りが勝ちましたが、勝ったのは横ばいだった2025年だけです。15分足の逆張り買いは2025年に90通り中80通りが黒字で、相場の方向による分を差し引いても1取引あたり+4.83pipsの上乗せが残りました。ところが上昇年だった2024年に同じ計算をすると、4時間足では上乗せが−46.40pipsになり、57通り中49通りで負の値になります。2年の両方で黒字だった設定は15分足の逆張り買いで90通り中60通り、逆張り売りでは24通りでした。
サイコロジカルラインが75%を超えるのは珍しいことですか?
不等号の書き方で4倍変わります。ドル円2025年・15分足・期間12で、線が75より上にいたのは全体の1.76%、75以上にいたのは7.02%でした。「より上」は12本中10本を要求し、「以上」は9本で足りるためです。なお同じ上昇率のコインを12回投げた場合の理論値はそれぞれ2.00%と7.51%で、実測とほとんど変わりません。
サイコロジカルラインの「上がった日」はどう数えますか?
前の足の終値より高い足を数える読み方と、陽線(始値より高く引けた足)を数える読み方があります。ドル円では食い違う足が0.68〜1.24%あり、2つの線の相関は0.973〜0.988でした。別の系列ではありますが、成績で選ぶ理由は見つかりませんでした。両方で回した2,134通りのうち、陽線で数えたほうが上回ったのは1,006通り(47.1%)です。
サイコロジカルラインはMT4に入っていますか?
MT4とMT5の標準オシレーターには入っていません。カスタムインジケーターを読み込むか、自分で書く必要があります。もともと日本の株式市場で使われてきた指標で、海外製プラットフォームの初期搭載リストには載っていないことが多いです。Formiqのチャートには入っていて、バックテスト側では読み方4種(水準・水準の行き過ぎ・水準の抜け・中央線)と、上昇の数え方2種を条件にできます。

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