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インサイドバーのブレイク勝率を192通り検証した結果

インサイドバーのブレイクは本当に効くのか。ドル円の15分足・1時間足・4時間足を2年分、同じ高値を抜いた普通のブレイクと比べて検証しました。逆張り、連続本数、アウトサイドバー、はらみ足との違いまで実測値で載せています。

インサイドバーは、直前の足の高値と安値の中に完全に収まった足です。値動きが止まった合図と読まれ、その次の足が母足の外へ抜けた方向に乗るのが一般的な使い方になります。アウトサイドバーはその反対で、直前の足の高値と安値の両方を超えた足です。

この形には測るべき相手がはっきりしています。同じ高値を抜いたけれど、直前の足が収まっていなかったブレイクです。 インサイドバーが意味を持つなら、この2つは違う結果になるはずです。

1時間足の2025年で、2本前の高値か安値を抜いた足は6,126回ありました。そのうち直前の足が収まっていたのは566回、9.24%です。

そして10本後にブレイク方向へ動いていた割合は、**インサイドバー発が49.47%、普通のブレイクが50.59%**でした。2024年も47.68%対51.19%で、同じ向きです。

46%48%50%52%54%15分足 2025年15分足 2024年1時間足 2025年1時間足 2024年4時間足 2025年4時間足 2024年10本後にブレイク方向へ動いていた割合
インサイドバー発のブレイク普通のブレイク米ドル/円・棒は50%から伸ばしている
10本後にブレイク方向へ動いていた割合です。インサイドバー発が上回ったのは6つのうち2つで、時間足も年もばらばらでした。1時間足は2年とも普通のブレイクを下回っています。

インサイドバーとアウトサイドバーは何を見ているのか

Formiqのバックテストが使っている判定は、3本の足を見ます。

  • 母足(2本前):高値と安値の基準になる足
  • 内側の足(1本前):高値が母足の高値以下、安値が母足の安値以上
  • 抜けた足(今の足):母足の高値を上抜けたら買い、母足の安値を下抜けたら売り

ヒゲを含む高値と安値で判定します。実体は見ません。

アウトサイドバーはこの記事では別に数えました。直前の足の高値を上回り、かつ安値を下回った足で、終値の向きをその足の向きとしています。

ブレイクの1割しかインサイドバー発ではない

2本前の高値か安値を抜いた足を全部数え、そのうち直前の足が収まっていたものを分けます。

時間足抜けた足の合計インサイドバー発その割合アウトサイドバー
15分足2025年24498回2462回10.05%2718回
15分足2024年24132回2542回10.53%2529回
1時間足2025年6126回566回9.24%720回
1時間足2024年5987回625回10.44%665回
4時間足2025年1555回195回12.54%220回
4時間足2024年1552回192回12.37%208回

インサイドバー発のブレイクは、全体の9.24〜12.54%です。 残りの約9割は、直前の足が母足からはみ出していたブレイクになります。

インサイドバーの設定と読み方

チャートに線や別枠は増えません。ローソク足そのものの位置関係なので、見るのは価格チャートだけです。

条件数値の項目成立の中身
インサイドバーのブレイクなし1本前が2本前の高値安値に収まり、今の足がその外へ抜けた
はらみ足なし今の足の実体が直前の実体に収まり、色が反対で実体が小さい

どちらも数値の項目はありません。 「どれだけ小さく収まればインサイドバーか」を決める設定はなく、収まったかどうかの2択です。

絞り込みたい場合は条件を横に足します。この記事の検証もその形で作りました。

足したい条件組み合わせる条件設定
抜けた足の実体がヒゲに対して太い丸坊主実体比率0.7
抜けた足の値幅が大きい大陽線・大陰線ATR倍率1.5、実体比率0.5
移動平均の向きに合わせる移動平均の傾き期間50、判定5本前と比較

一般に使われている売買ルール

抜けた足の終値で、抜けた方向に入ります。決済は反対側へ抜けたときで、Formiqの条件も同じ形です。損切りは母足の反対側の端に置く形が紹介されます。

検証の条件

項目
通貨ペア米ドル/円
時間足15分足・1時間足・4時間足
期間2024年1月1日〜2025年12月31日
成立の判定Formiqのバックテスト機能と同じ判定で、1本ずつ数える
比べる相手同じ2本前の高値・安値を抜いたが、直前の足が収まっていなかったブレイク
先の見方抜けた足の終値から1本後・5本後・10本後・20本後の終値
決済反対側へ抜けるまで持つ形と、10本後の終値で決済する形
条件の数インサイドバー4通り+はらみ足3通り+10本決済=8通り
回した数8通り×3時間足×4期間×手数料あり/なし=192通り
スプレッド0.3pips固定
ロット0.1
約定終値

同じ高値を抜いた普通のブレイクと比べると

10本後にブレイク方向へ動いていた割合です。

時間足インサイドバー発その割合普通のブレイクその割合
15分足2025年2462回50.73%22036回49.62%+1.11
15分足2024年2542回48.23%21590回49.77%-1.54
1時間足2025年566回49.47%5560回50.59%-1.12
1時間足2024年625回47.68%5362回51.19%-3.51
4時間足2025年195回48.21%1360回49.63%-1.43
4時間足2024年192回51.04%1360回48.75%+2.29

上回ったのは6通り中2通りで、しかも別の時間足・別の年です。 15分足は2025年に+1.11ポイント、翌年に−1.54ポイント。4時間足は2025年に−1.43ポイント、翌年に+2.29ポイントでした。1時間足は2年ともマイナスです。

pipsで見ると1時間足は、インサイドバー発が+0.58pipsと+1.29pips、普通のブレイクが+1.89pipsと+2.14pipsでした。どちらもプラスですが、直前の足が収まっていたほうが小さくなっています。

逆に張ったらどうなるか

ブレイクに乗るのではなく、抜けた反対側に入る形です。同じ566回を反対向きに測ります。

時間足順張り逆張り普通のブレイクに乗る
15分足2025年50.73%49.19%49.62%
15分足2024年48.23%51.42%49.77%
1時間足2025年49.47%50.53%50.59%
1時間足2024年47.68%52.16%51.19%
4時間足2025年48.21%51.79%49.63%
4時間足2024年51.04%48.96%48.75%

順張りと逆張りは同じ取引を裏返したものなので、2つを足すと100%になります(引き分けの分だけ差が出ます)。逆張りが順張りを上回ったのは6通り中4通りです。

比べる相手を普通のブレイクに戻すと、逆張りが上回ったのも6通り中4通りで、差は+0.21ポイント(4時間足2024年)から+2.16ポイント(4時間足2025年)でした。下回った2通りは15分足の2025年と1時間足の2025年です。ただし上回った4通りと、順張りを上回った4通りは同じ組み合わせではありません。

つまり「インサイドバーのブレイクはダマシだから逆に張る」という形は、この2年では順張りより少しだけ高く出ますが、同じ高値を抜いた普通のブレイクに対しては2ポイント以内の差にとどまり、6通りのうち2通りでは下回っています。

2本・3本と続いたとき、両端を抜けたとき

インサイドバーが何本続いたあとのブレイクかで分けます。

時間足1本2本3本以上
15分足2025年2248回・51.11%195回・44.10%19回・73.68%
15分足2024年2275回・47.82%246回・51.63%21回・52.38%
1時間足2025年498回・49.40%61回・45.90%7回・85.71%
1時間足2024年537回・48.04%80回・45.00%8回・50.00%
4時間足2025年156回・48.72%34回・44.12%5回・60.00%
4時間足2024年148回・51.35%43回・51.16%1回・0.00%

3本以上の列は1回から21回しかありません。 1時間足の85.71%は7回のうち6回という意味で、この本数から何かを決めることはできません。2本続いた場合は6通り中5通りで1本より低くなっています。

インサイドバーが最も長く続いたのは、1時間足の2024年の5本でした。

もう1つ、抜けた足が母足の高値と安値を同じ足で両方抜けることがあります。

時間足インサイドバー発両端を抜けたその割合両端の買いの割合
15分足2025年2462回262回10.64%131回・48.85%
15分足2024年2542回292回11.49%146回・52.05%
1時間足2025年566回66回11.66%33回・63.64%
1時間足2024年625回52回8.32%26回・50.00%
4時間足2025年195回62回31.79%31回・61.29%
4時間足2024年192回34回17.71%17回・64.71%

この足は買いと売りの両方に当てはまります。 ローソク足1本からは高値と安値のどちらが先だったか分からないので、順序を決められません。Formiqのバックテストは買いを先に判定するため、両端を抜けた足はすべて買いとして処理されます。 4時間足の2025年ではインサイドバー発の31.79%がこれに当たります。

買いとして扱ったときの10本後は、17回から146回のサンプルで48.85%から64.71%まで散らばりました。件数が少なく、方向の決め方も測定の結果ではないので、この列は成績ではなく仕様として読んでください。

アウトサイドバーは何が違うのか

直前の足の高値と安値を両方超えた足を、終値の向きに10本持ちます。

時間足アウトサイドバーその割合普通のブレイクその割合
15分足2025年2718回48.86%22036回49.62%
15分足2024年2529回50.85%21590回49.77%
1時間足2025年720回51.25%5560回50.59%
1時間足2024年665回50.38%5362回51.19%
4時間足2025年220回51.82%1360回49.63%
4時間足2024年208回50.00%1360回48.75%

上回ったのは6通り中4通りで、差は−0.81ポイントから+2.19ポイントの間です。 インサイドバーと同じく、普通のブレイクからはっきり離れる値にはなりませんでした。

はらみ足とインサイドバーは同じものか

どちらも「小さい足が大きい足に収まる」形ですが、成立する足が違います。はらみ足は内側の足が出たその足で成立し、インサイドバーのブレイクは次の足で成立します。 判定するものも違い、はらみ足は実体どうしの包含と色の反転、インサイドバーは高値安値の包含です。

時間足向き同じ足で両方成立はらみ足のうちの割合
15分足2025年買い24回1.55%
15分足2025年売り20回1.24%
1時間足2025年買い5回1.31%
1時間足2025年売り5回1.31%
4時間足2025年買い3回2.80%
4時間足2025年売り0回0.00%

同じ足で両方が成立したのは、はらみ足の0.91〜2.80%です。 名前が似ていても、売買条件としては別の瞬間を指しています。

192通りを売買した結果

抜けた足の終値で入り、反対側へ抜けるまで持ちます。

条件2025年 回数2025年 勝率2025年 年間損益2024年 回数2024年 勝率2024年 年間損益
インサイドバーのブレイク285回44.21%+384.9pips301回43.19%+699.9pips
同・10本で決済304回51.32%+727.0pips312回45.83%-360.4pips
同・実体0.7以上115回44.35%+1396.4pips131回45.04%-391.9pips
同・ATR1.5倍以上33回51.52%+554.6pips54回51.85%+543.6pips
同・50本平均の向き166回39.16%-587.8pips180回46.11%+309.2pips
はらみ足426回50.23%+62.6pips432回50.23%-2007.5pips
はらみ足・10本で決済344回47.67%-662.3pips362回46.13%-2657.8pips
はらみ足・50本平均の向き241回48.96%-546.2pips243回50.62%-1735.9pips

1時間足です。2024年と2025年の両方で黒字になったのは8通り中2通りで、そのままのインサイドバーのブレイクと、ATR1.5倍以上を足したものでした。ATR版は2025年に33回、2024年に54回の売買です。

15分足では8通り中1通り(50本平均の向き)、4時間足では3通り(10本決済、はらみ足、はらみ足+50本平均の向き)でした。2つ以上の時間足で2年とも黒字になった条件は1つもありません。

2025年を前半と後半に割ると

条件2025年通年1〜6月7〜12月
インサイドバーのブレイク+384.9pips+762.0pips-484.4pips
同・10本で決済+727.0pips+440.2pips+281.3pips
同・実体0.7以上+1396.4pips+501.3pips+787.8pips
同・ATR1.5倍以上+554.6pips+441.7pips+112.9pips
はらみ足+62.6pips-579.4pips+641.2pips

そのままのインサイドバーのブレイクは、通年+384.9pipsですが後半だけなら−484.4pipsです。前半と後半の両方が黒字だったのは、10本決済・実体0.7以上・ATR1.5倍以上の3つでした。

前年に一番稼いだ条件を翌年へ移すと

時間足2024年の1位2024年の年間損益2025年の年間損益2025年の順位2025年の8通りの中央値
15分足はらみ足+50本平均の向き+1710.7pips-348.4pips6位+515.6pips
1時間足インサイドバーのブレイク+699.9pips+384.9pips4位+223.8pips
4時間足インサイドバーのブレイク+2999.9pips-779.6pips6位-134.7pips

15分足と4時間足は翌年に中央値を下回りました。4時間足は+2,999.9pipsが−779.6pipsになっています。

損切り・利確とコスト

損切り・利確2025年 回数2025年 勝率2025年 損益2024年 損益
なし(反対側へ抜けるまで)285回44.21%+384.9pips+699.9pips
30・60408回34.31%-300.4pips+564.5pips
60・30410回54.88%-536.6pips-68.4pips
50・50399回45.36%+80.8pips-253.6pips

1時間足のインサイドバーのブレイクです。勝率が最も高い60・30は、2年とも赤字でした。 入る足は同じで、勝率だけが34.31%から54.88%まで動きます。

時間足条件取引回数支払ったスプレッド回数×0.3pips
15分足インサイドバーのブレイク1184回355.2pips355.2pips
15分足はらみ足1720回515.9pips516.0pips
1時間足インサイドバーのブレイク285回85.5pips85.5pips
1時間足はらみ足426回127.8pips127.8pips
4時間足はらみ足103回30.9pips30.9pips

支払ったスプレッドは取引回数×0.3pipsと一致しました。15分足のはらみ足はスプレッドを0にしても−485.8pipsで、回数の多さではなく入り方から赤字になっています。

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補足

対象は米ドル/円の2024年1月1日から2025年12月31日です。終値約定、スプレッド0.3pips固定、0.1ロットで計算しました。成立の判定にはFormiqのバックテスト機能と同じ処理を使い、対象期間の前の足も読み込んでいます。1本後から20本後までを見るため、年の終わりからその本数ぶんは対象から外しています。母足の両端を同じ足で抜けたケースは、順張りと逆張りの表では買いと売りの両方に数え、売買では買いとして処理しています。はらみ足との重なりは、同じ足で両方の条件が同じ向きに成立した回数です。

よくある質問

インサイドバーのブレイクの勝率はどれくらいですか?
1時間足で成立した足の10本後を見ると、ブレイク方向へ動いていた割合は2025年が49.47%(566回)、2024年が47.68%(625回)でした。同じ2本前の高値・安値を抜いたけれど直前の足が収まっていなかったブレイクは50.59%(5,560回)と51.19%(5,362回)です。3つの時間足×2年の6通りのうち、インサイドバー発のほうが高かったのは2通りでした。
アウトサイドバーとは何ですか?
直前の足の高値と安値の両方を超えた足です。インサイドバーの反対にあたります。ドル円の1時間足では年665〜720回、全体の1割ほど出ます。終値の向きに10本乗ると、勝率は48.86〜51.82%で、同じ期間の普通のブレイク(48.75〜51.19%)と近い値でした。
インサイドバーのブレイクは逆に張ったほうがいいですか?
6通り中4通りでは逆のほうが高くなりましたが、差はどれも小さいままです。1時間足なら2025年が逆張り50.53%対順張り49.47%、2024年が52.16%対47.68%でした。ただしどちらも同じ期間の普通のブレイク(50.59%と51.19%)を超えていません。
はらみ足とインサイドバーは同じものですか?
違う足で成立します。はらみ足は内側の足が出た足そのもので成立し、実体どうしの包含と色の反転を見ます。インサイドバーのブレイクはその次の足で、高値安値の包含と、母足の外へ抜けたかを見ます。同じ足で両方が成立したのは、はらみ足の0.91〜2.80%でした。
Formiqでインサイドバーを検証できますか?
できます。バックテストの条件一覧に「インサイドバーのブレイク」と「はらみ足」があり、どちらも数値の項目はありません。この記事の絞り込みは、丸坊主・大陽線大陰線・移動平均の傾きを横に足して作りました。

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