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ストキャスRSIは1時間足で全滅した:ドル円36通り検証

ストキャスRSIの4つのパラメータを36通り、ドル円の2025年と2024年で検証しました。1時間足では2024年に36通り全部が赤字、4時間足では28通りが両方の年で黒字。時間足で結果が反転しています。

ストキャスRSIは、RSIにストキャスティクスをもう一段かけた指標です。RSIの数値そのものではなく、直近N本のRSIの高安レンジの中でいまのRSIがどこにいるかを見ます。二重に加工するぶん反応が速くなります。

ドル円の2025年(1月1日〜12月31日)で、RSI期間・ストキャス期間・%K平滑化・%D平滑化の4つを36通り組み合わせて検証しました。時間足は15分足・1時間足・4時間足、比較のために2024年でも同じ36通りを回しています。

1時間足では、2024年に36通り全部が赤字でした。 2025年も13/36しか黒字になりません。両方の年で黒字だった設定はゼロです。

その一方で、4時間足では28通りが両方の年で黒字でした。同じ指標・同じパラメータで、時間足を変えるだけで結果が入れ替わっています。

M15H1H4OsMA1/5454/5431/54ACオシレーター0/2722/2713/27ストキャスRSI0/360/3628/36STC10/7243/7233/72ウェーブトレンド0/3023/3029/30スクイーズ32/4525/452/45
両方の年で黒字の割合が高い低い数字は「2024年と2025年の両方で黒字だった設定 / 試した設定」
どの指標も全部の時間足では残らず、どの時間足も全部の指標には合いませんでした。選ぶのは組み合わせであって、片方だけではありません。

時間足で完全に分かれた

時間足2025年に黒字2025年の中央値2024年に黒字2024年の中央値両方の年で黒字年間の取引回数
15分足3 / 36−756pips2 / 36−1,297pips0 / 36約2,400回
1時間足13 / 36−226pips0 / 36−1,121pips0 / 36約610回
4時間足28 / 36+518pips36 / 36+1,503pips28 / 36約150回

理由は取引回数にあります。

この指標は二重に加工されているぶん、シグナルが非常に多く出ます。15分足では年間約2,400回。同じ条件でQQEは年233回、スーパートレンドは年76回でした。

スプレッドで失う額は取引回数にそのまま比例します。年2,400回なら0.3pipsでも年間1,440pips相当の負担です。1時間足の610回でも366pips。4時間足の150回まで落として、ようやく回数がコストに見合う水準になりました。

1時間足の中身

設定2025年2024年
既定値 14/14/3/3750回・勝率37.60%・PF 0.977・−227.9pips(36通り中19位)−2,244.2pips(33位)
2025年の最良 14/21/3/5572回・勝率40.91%・PF 1.096・+756.9pips−1,788.1pips(31位)
2024年の最良 14/7/3/3−859.9pips(31位)−107.5pips(それでも赤字)
2025年の最下位 14/7/5/5−2,213.9pips−917.3pips

3行目に注意してください。2024年で「最も成績が良かった」設定ですら−107.5pipsの赤字です。36通り全部が赤字なので、最良とは「最も損が小さかった」という意味でしかありません。

順位相関は−0.131。順位も引き継がれません。

4時間足の中身

設定2025年2024年
既定値 14/14/3/3184回・勝率41.30%・PF 1.251・+1,061.6pips(6位)+1,065.9pips(26位)
2025年の最良 7/7/5/3158回・勝率47.47%・PF 1.381・+1,485.6pips+400.6pips(34位)
2024年の最良 7/21/5/5−395.4pips(34位)+2,681.9pips
2025年の最下位 7/14/5/5−670.6pips+1,763.1pips

2024年の1位は2025年の34位、2025年の1位は2024年の34位。 順位相関は−0.089です。ここでも設定選びは報われません。

ただし2024年は36通り全部が黒字なので、どの設定を選んでも黒字にはなりました。既定値の14/14/3/3は2025年6位・2024年26位で、両方の年で+1,000pips台という安定した位置にいます。

勝率について

1時間足・2025年の36通りで、勝率は37.6%〜43.22%、中央値40.0%。勝率と損益の順位相関は−0.059でほぼ無関係でした。

4時間足では勝率が37.5%〜48.7%まで広がり、相関は+0.331になります。取引回数が減ると勝率と損益が連動しやすくなる、という傾向はこの検証シリーズ全体で見られました。

チャートに表示する方法

環境手順
MT4 / MT5標準では入っていない。配布されている .ex4/.mq4 を MQL4/Indicators(MT5は MQL5/Indicators)に置いて再起動する
TradingViewインジケーター検索で「Stochastic RSI」を選ぶ
ブラウザ(Formiq)インジケーター一覧から選ぶ。RSI期間・ストキャス期間・%K・%Dを設定から変更できる

検証の条件

項目
通貨ペア米ドル/円
期間2025-01-01 〜 2025-12-31(比較用に2024年も同条件)
時間足15分足 / 1時間足 / 4時間足
検証本数1時間足で6,226本(2025年)。15分足24,903本、4時間足1,610本
買い%Kが%Dを上抜けた足の終値
売り%Kが%Dを下抜けた足の終値
決済反対側のクロスのみ。損切り・利確・時間決済は使わない
スプレッド0.3pips(スリッページ0、0.1ロット)
試した組み合わせRSI期間3種(7・14・21)× ストキャス期間3種(7・14・21)× %K 2種(3・5)× %D 2種(3・5)= 36通り
測定Formiqのバックテスト機能で実行し、1トレードずつの約定価格からpipsを再集計

この検証で言えること

  1. 1時間足以下では成立しない。 1時間足は2024年に36通り全部が赤字、両方の年で黒字はゼロ。15分足も同じくゼロ
  2. 理由は回数。 年610回〜2,400回の売買で、スプレッドの負担が利益を上回ります
  3. 4時間足だけが別。 28/36が両方の年で黒字。年150回まで落ちて初めて回数が見合いました
  4. 4時間足でも設定選びは報われない。 2024年の1位は2025年34位、順位相関−0.089
  5. 既定値の14/14/3/3は4時間足で安定していた。 2025年+1,061.6pips、2024年+1,065.9pips

この指標を使うなら、時間足を上げて回数を減らすことが前提条件になります。同じことがRVIでも起きています。元になっているRSIは、加工しないぶんシグナルが桁違いに少なくなります。ほかにOsMAACオシレーターQQEアルーンスーパートレンドウィリアムズ%RMFIの検証記事があります。

この検証の限界

  • 通貨ペアは米ドル/円のみ、期間は2024年と2025年の2年だけです
  • ストキャスRSIの実装はスクリプトによって差があります(RSIの平滑化方法、%Kの取り方)。この数値はFormiqの実装によるものです
  • 判定は%Kと%Dのクロスのみで、20/80のような水準判定は試していません。水準で絞れば回数は減ります
  • エントリーも決済も足の終値で行っています
  • スプレッドは全期間0.3pips固定です。回数の多いこの指標では、この前提が結果を大きく左右します
  • 4時間足は年間115〜201回です
  • 時間帯によって値動きの大きさは変わります

よくある質問

ストキャスRSIの最強設定は何ですか?
1時間足では見つかりませんでした。36通り中、両方の年で黒字だったものはゼロです。2024年は36通り全部が赤字でした。4時間足なら28通りが両方の年で黒字で、既定値の14/14/3/3は2025年+1,061.6pips(6位)、2024年+1,065.9pips(26位)です。
ストキャスRSIはどの時間足で使えますか?
この検証では4時間足だけです。4時間足は2025年に28/36、2024年に36/36が黒字で、両方の年で黒字だったのは28通り。1時間足は0通り、15分足も0通りでした。1時間足では年間約610回、15分足では約2,400回売買します。
ストキャスRSIとRSIの違いは何ですか?
ストキャスRSIはRSIにストキャスティクスを重ねたものです。RSIの値そのものではなく、直近N本のRSIのレンジの中でいまのRSIがどこにいるかを見ます。二重に加工するぶん反応が速くなり、売買シグナルの回数が大幅に増えます。
ストキャスRSIの勝率はどのくらいですか?
1時間足・2025年の36通りで37.6%〜43.22%、中央値40.0%でした。%Kが%Dを上抜け・下抜けしたところで持ち続ける形なので、勝率は50%を下回ります。ただし1時間足では損益がついてこず、36通り中13通りしか黒字になりませんでした。
ストキャスRSIはMT4に標準で入っていますか?
入っていません。配布されている .ex4/.mq4 を MQL4/Indicators に置いて再起動します。MT5も標準では入っていません。TradingViewはインジケーター検索から「Stochastic RSI」を追加できます。Formiqのチャートには入っていて、4つのパラメータを設定から変更できます。

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