スクイーズモメンタムは4時間足で反転した:45通り検証
スクイーズモメンタムの3つのパラメータを45通り、ドル円の2025年と2024年で検証しました。4時間足では2024年に27通りが黒字だったのに2025年は5通り。順位相関−0.485という反転が起きています。
スクイーズモメンタムは、ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの内側に収まる「スクイーズ」状態を検出し、それが解けた方向に乗る指標です。値動きが縮んだあとの拡大を狙う、という発想でできています。
ドル円の2025年(1月1日〜12月31日)で、期間・ボリンジャーの倍率・ケルトナーの倍率の3つを45通り組み合わせて検証しました。時間足は15分足・1時間足・4時間足、比較のために2024年でも同じ45通りを回しています。
4時間足で反転が起きました。2024年は45通り中27通りが黒字だったのに、2025年は5通りです。 順位相関は−0.485。
時間足で見る
| 時間足 | 2025年に黒字 | 2025年の中央値 | 2024年に黒字 | 2024年の中央値 | 両方の年で黒字 | 順位相関 | 年間の取引回数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 35 / 45 | +338pips | 41 / 45 | +529pips | 32 / 45 | +0.372 | 約346回 |
| 1時間足 | 30 / 45 | +190pips | 37 / 45 | +814pips | 25 / 45 | +0.128 | 約78回 |
| 4時間足 | 5 / 45 | −461pips | 27 / 45 | +250pips | 2 / 45 | −0.485 | 約20回 |
この検証シリーズでは、多くの指標が15分足で崩れ、1時間足で安定していました。スクイーズモメンタムは逆で、15分足が最も安定しています。
理由は取引回数です。スクイーズが解ける瞬間だけを狙うので、そもそもシグナルが少ない指標です。1時間足で年78回、4時間足では年20回まで落ちます。回数が少なすぎて、数字が安定しない側の問題が出ました。
15分足でも年346回で、他の指標の15分足(1,500〜2,400回)と比べると圧倒的に少なくなります。コストの負担が軽いまま、標本だけが確保できる時間足でした。
1時間足の中身
| 設定 | 2025年 | 2024年 |
|---|---|---|
| 既定値 20/2/1.5 | 97回・勝率47.42%・PF 1.177・+374.3pips(45通り中18位) | +1,585.7pips(15位) |
| 2025年の最良 10/2/1 | 202回・勝率46.04%・PF 1.248・+1,354.3pips | +1,676.5pips |
| 2024年の最良 14/2.5/2 | −23.5pips | +2,508.5pips |
2025年の最良だった10/2/1は、2024年も+1,676.5pipsの黒字です。逆に2024年の1位だった14/2.5/2は2025年にほぼゼロ。
既定値は両方の年で黒字ですが、2025年の+374.3pipsは45通り中18位で、上位とは1,000pips近い開きがあります。
4時間足では何が起きたか
| 4時間足 | 2025年 | 2024年 |
|---|---|---|
| 既定値 20/2/1.5 | 23回・勝率17.39%・PF 0.290・−967.3pips(45通り中34位) | +101.4pips(26位) |
| 2025年の最良 20/2.5/1.5 | 11回・勝率54.55%・PF 2.507・+295.5pips | −188.9pips(41位) |
| 2024年の最良 10/1.5/1.5 | −1,373.3pips(40位) | 62回・+1,853.0pips |
| 2025年の最下位 30/1.5/2 | −2,397.9pips | −66.3pips |
既定値は2025年に23回のトレードで勝率17.39%、−967.3pipsです。23回のうち4回しか勝てなかった、という意味でしかありません。
2025年で最も良かった設定に至っては年11回です。PF 2.507という数字は、11回中6回勝ったことの言い換えにすぎず、翌年は−188.9pipsで41位でした。
4時間足の取引回数は年0〜77回で、45通りのうち8通りは1度も売買していません。 両方の年で黒字だったのは45通り中2通りです。
倍率2つの役割
この指標のパラメータは3つですが、効き方が違います。
- 期間 — モメンタムの計算に使います。値そのものを決めます
- ボリンジャーの倍率・ケルトナーの倍率 — スクイーズ判定にしか使いません。モメンタムの値は変わりません
つまり倍率2つは「いつエントリーするか」を決め、期間は「どちらに向かうか」を決めます。倍率を締める(ボリンジャーを広く、ケルトナーを狭く)ほどスクイーズが成立しにくくなり、シグナルが減ります。
1時間足・2025年で、取引回数は0回から289回まで動きました。倍率を締めすぎると、45通りのうち3通りは1年間まったく売買しません。
勝率について
1時間足・2025年の45通りで、勝率の中央値は41.5%。勝率と損益の順位相関は+0.509で、この検証シリーズの中では高いほうです。
ただし4時間足では、年10回以上売買した設定に限っても勝率が16.67%〜54.55%まで散らばり、相関は+0.094に落ちます。年20回という回数では、勝率という数字自体が安定しません。
チャートに表示する方法
| 環境 | 手順 |
|---|---|
| MT4 / MT5 | 標準では入っていない。配布されている .ex4/.mq4 を MQL4/Indicators(MT5は MQL5/Indicators)に置いて再起動する |
| TradingView | インジケーター検索で「Squeeze Momentum」を選ぶ |
| ブラウザ(Formiq) | インジケーター一覧から選ぶ。期間とバンド幅の倍率2つを設定から変更できる |
検証の条件
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 通貨ペア | 米ドル/円 |
| 期間 | 2025-01-01 〜 2025-12-31(比較用に2024年も同条件) |
| 時間足 | 15分足 / 1時間足 / 4時間足 |
| 検証本数 | 1時間足で6,226本(2025年)。15分足24,903本、4時間足1,610本 |
| 買い | スクイーズが解けた足で、モメンタムがプラスなら買い |
| 売り | スクイーズが解けた足で、モメンタムがマイナスなら売り |
| 決済 | モメンタムがゼロを反対側へ抜けたとき。損切り・利確・時間決済は使わない |
| スプレッド | 0.3pips(スリッページ0、0.1ロット) |
| 試した組み合わせ | 期間5種(10〜40)× ボリンジャー倍率3種(1.5・2・2.5)× ケルトナー倍率3種(1・1.5・2)= 45通り |
| 測定 | Formiqのバックテスト機能で実行し、1トレードずつの約定価格からpipsを再集計 |
この検証で言えること
- この指標だけ、15分足が最も安定した。 両方の年で黒字は32/45。他の指標とは逆の結果です
- 理由はシグナルが少ないこと。 15分足でも年346回。他の指標の15分足の4分の1以下で、コスト負担が軽く済みます
- 4時間足は使えない。 両方の年で黒字は45通り中2通り、順位相関−0.485。8通りは1度も売買せず、2025年の1位は年11回のトレードです
- 既定値の20/2/1.5は無難だが上位ではない。 1時間足で18位・15位。上位とは1,000pips近い差があります
- 倍率2つはエントリー頻度のつまみ。 モメンタムの値は期間だけで決まり、倍率はスクイーズ判定にしか効きません
同じ方法で調べたOsMA・ACオシレーター・ストキャスRSI・STC・ウェーブトレンド・QQE・アルーン・RVI・スーパートレンド・ウィリアムズ%R・MFIの記事もあります。
この検証の限界
- 通貨ペアは米ドル/円のみ、期間は2024年と2025年の2年だけです
- スクイーズモメンタムの実装はスクリプトによって差があります(モメンタムの線形回帰の取り方、バンドの基準線)。この数値はFormiqの実装によるものです
- エントリーはスクイーズが解けた足に限定しています。スクイーズ中のモメンタム転換は拾いません
- エントリーも決済も足の終値で行っています
- スプレッドは全期間0.3pips固定です
- 4時間足は年間0〜77回で、45通り中8通りは1度も売買していません。この件数の勝率やPFは幅の広い数字です
- 時間帯によって値動きの大きさは変わります
よくある質問
- スクイーズモメンタムの最強設定は何ですか?
- 1時間足・2025年で最も良かったのは10/2/1(202回で+1,354.3pips)で、2024年も+1,676.5pipsの黒字でした。一方2024年の1位だった14/2.5/2は2025年に−23.5pips。既定値の20/2/1.5は2025年+374.3pips(45通り中18位)、2024年+1,585.7pips(15位)です。
- スクイーズモメンタムはどの時間足で使えますか?
- 15分足と1時間足です。両方の年で黒字だったのは15分足で32/45、1時間足で25/45でした。4時間足は2/45しかありません。4時間足は年0〜77回しか売買せず、45通り中8通りは1度も売買していません。2024年に27通りが黒字だったのに2025年は5通りへ落ちています。
- スクイーズモメンタムはどう使う指標ですか?
- ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの内側に収まっている状態を「スクイーズ」と呼びます。この検証では、スクイーズが解けた足でモメンタムの向きにエントリーしました。バンド幅の倍率2つはスクイーズ判定にしか効かず、モメンタムの値そのものは期間だけで決まります。
- スクイーズモメンタムの勝率はどのくらいですか?
- 1時間足・2025年の45通りで中央値41.5%でした。勝率と損益の順位相関は+0.509で、この検証シリーズの中では高いほうです。ただし4時間足では、年10回以上売買した設定に限っても16.67%〜54.55%まで散らばります。年20回という回数では数字が安定しません。
- スクイーズモメンタムはMT4に標準で入っていますか?
- 入っていません。配布されている .ex4/.mq4 を MQL4/Indicators に置いて再起動します。MT5も標準では入っていません。TradingViewはインジケーター検索から「Squeeze Momentum」を追加できます。Formiqのチャートには入っていて、期間とバンド幅の倍率2つを設定から変更できます。
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