スクイーズモメンタムの倍率と時間足を45通り検証
スクイーズモメンタムの3つのパラメータをドル円の15分足・1時間足・4時間足で45通り検証。2024年と2025年の黒字設定数、初期設定の取引回数・勝率・年間損益、倍率を変えたときの差を比較します。
スクイーズモメンタムは、ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの内側に収まる「スクイーズ」状態を検出し、それが解けた方向に乗る指標です。値動きが縮んだあとの拡大を狙う、という発想でできています。
ドル円の2025年(1月1日〜12月31日)で、期間・ボリンジャーの倍率・ケルトナーの倍率の3つを45通り組み合わせて検証しました。時間足は15分足・1時間足・4時間足、比較のために2024年でも同じ45通りを回しています。
4時間足では、黒字設定が2024年の26/45から2025年の5/45へ減りました。 年間損益の中央値も+251pipsから−461pipsへ変わり、両年とも黒字だったのは1/45です。
どの時間足で使えるか
| 時間足 | 2025年に黒字 | 2025年の中央値 | 2024年に黒字 | 2024年の中央値 | 両方の年で黒字 | 年間の取引回数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 15分足 | 37 / 45 | +273pips | 36 / 45 | +468pips | 29 / 45 | 約366回 |
| 1時間足 | 30 / 45 | +168pips | 36 / 45 | +814pips | 24 / 45 | 約81回 |
| 4時間足 | 5 / 45 | −461pips | 26 / 45 | +251pips | 1 / 45 | 約21回 |
両年とも黒字だった設定は15分足が29/45で、1時間足の24/45と4時間足の1/45を上回りました。
理由は取引回数です。スクイーズが解ける瞬間だけを狙うので、そもそもシグナルが少ない指標です。1時間足で年81回、4時間足では年21回まで落ちます。回数が少なすぎて、数字が安定しない側の問題が出ました。
15分足でも年366回で、他の指標の15分足(1,900〜4,900回)と比べると圧倒的に少なくなります。コストの負担が軽いまま、標本だけが確保できる時間足でした。
去年よかった設定は今年も勝てるか
1時間足では黒字のまま残りました。
| 設定 | 2025年の年間損益 | 2024年の年間損益 |
|---|---|---|
| 初期設定 20/2/1.5 | +398.3pips | +1,530.5pips |
| 10/2/1 | +1,234.2pips | +1,536.6pips |
| 20/2.5/2 | +624.7pips | +2,732.0pips |
| 14/1.5/1.5 | −1,152.8pips | +2,029.9pips |
10/2/1は2025年に225回の取引で+1,234.2pips、2024年も+1,536.6pipsでした。20/2.5/2は2024年の+2,732.0pipsから2025年の+624.7pipsへ減りました。
初期設定は両方の年で黒字ですが、2025年の+398.3pipsは10/2/1の+1,234.2pipsを835.9pips下回りました。
4時間足の初期設定はどうか
23回のうち4回しか勝てませんでした。
| 設定 | 2025年の年間損益 | 2024年の年間損益 |
|---|---|---|
| 初期設定 20/2/1.5 | −967.3pips | +5.6pips |
| 20/2.5/1.5 | +295.5pips | −188.9pips |
| 10/1.5/1.5 | −1,147.7pips | +1,683.0pips |
| 20/1.5/2 | −2,399.9pips | +1,351.4pips |
初期設定は2025年に23回のトレードで勝率17.39%、−967.3pipsです。23回のうち4回しか勝てなかった、という意味でしかありません。
2025年に+295.5pipsだった20/2.5/1.5は年11回の取引で、勝率54.55%、PF 2.507でした。11回中6回の勝ちで出た数値であり、2024年の年間損益は−188.9pipsです。
4時間足の取引回数は年0〜80回で、45通りのうち8通りは1度も売買していません。 両方の年で黒字だったのは45通り中1通りです。
3つの設定は何を変えるか
期間が値そのものを決め、倍率2つは「いつ入るか」しか決めません。効き方が違います。
- 期間:モメンタムの計算に使います。値そのものを決めます
- ボリンジャーの倍率・ケルトナーの倍率:スクイーズ判定にしか使いません。モメンタムの値は変わりません
つまり倍率2つは「いつエントリーするか」を決め、期間は「どちらに向かうか」を決めます。倍率を締める(ボリンジャーを広く、ケルトナーを狭く)ほどスクイーズが成立しにくくなり、シグナルが減ります。
1時間足・2025年で、取引回数は0回から319回まで動きました。倍率を締めすぎると、45通りのうち3通りは1年間まったく売買しません。
勝率はどのくらいか
1時間足・2025年の45設定で、勝率の中央値は41.2%でした。4時間足では、年10回以上売買した29設定に限っても勝率が16.67%〜54.55%まで開きます。平均21回という取引回数では、勝率の高低だけで年間損益を判断できません。
スクイーズモメンタムの表示と設定
| 環境 | 手順 |
|---|---|
| MT4 / MT5 | 標準では入っていない。配布されている .ex4/.mq4 を MQL4/Indicators(MT5は MQL5/Indicators)に置いて再起動する |
| TradingView | インジケーター検索で「Squeeze Momentum」を選ぶ |
| ブラウザ(Formiq) | インジケーター一覧から選ぶ。期間とバンド幅の倍率2つを設定から変更できる |
検証の条件
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 通貨ペア | 米ドル/円 |
| 期間 | 2025-01-01 〜 2025-12-31(比較用に2024年も同条件) |
| 時間足 | 15分足 / 1時間足 / 4時間足 |
| 検証本数 | 1時間足で6,226本(2025年)。15分足24,903本、4時間足1,610本 |
| 買い | スクイーズが解けた足で、モメンタムがプラスなら買い |
| 売り | スクイーズが解けた足で、モメンタムがマイナスなら売り |
| 決済 | モメンタムがゼロを反対側へ抜けたとき。損切り・利確・時間決済は使わない |
| スプレッド | 0.3pips(スリッページ0、0.1ロット) |
| 試した組み合わせ | 期間5種(10〜40)× ボリンジャー倍率3種(1.5・2・2.5)× ケルトナー倍率3種(1・1.5・2)= 45通り |
| 測定 | Formiqのバックテスト機能で実行し、1トレードずつの約定価格からpipsを再集計 |
同じ方法で調べたOsMA・ACオシレーター・ストキャスRSI・STC・ウェーブトレンド・QQE・アルーン・RVI・スーパートレンド・ウィリアムズ%R・MFIの記事もあります。
補足
- 通貨ペアは米ドル/円のみ、期間は2024年と2025年の2年だけです
- スクイーズモメンタムの実装はスクリプトによって差があります(モメンタムの線形回帰の取り方、バンドの基準線)。この数値はFormiqの実装によるものです
- エントリーはスクイーズが解けた足に限定しています。スクイーズ中のモメンタム転換は拾いません
- エントリーも決済も足の終値で行っています
- スプレッドは全期間0.3pips固定です
- 4時間足は年間0〜80回で、45通り中8通りは1度も売買していません。この件数の勝率やPFは幅の広い数字です
よくある質問
- スクイーズモメンタムの最強設定は何ですか?
- 1時間足・2025年で年間損益が最も大きかったのは10/2/1で、225回の取引で+1,234.2pips、2024年も+1,536.6pipsでした。初期設定の20/2/1.5は2025年に+398.3pips、2024年に+1,530.5pipsです。両年黒字でも、年間損益の差は設定によって大きくなりました。
- スクイーズモメンタムはどの時間足で使えますか?
- 15分足と1時間足です。両方の年で黒字だったのは15分足で29/45、1時間足で24/45でした。4時間足は1/45しかありません。4時間足は年0〜80回しか売買せず、45通り中8通りは1度も売買していません。2024年に26通りが黒字だったのに2025年は5通りへ落ちています。
- スクイーズモメンタムはどう使う指標ですか?
- ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの内側に収まっている状態を「スクイーズ」と呼びます。この検証では、スクイーズが解けた足でモメンタムの向きにエントリーしました。バンド幅の倍率2つはスクイーズ判定にしか効かず、モメンタムの値そのものは期間だけで決まります。
- スクイーズモメンタムの勝率はどのくらいですか?
- 1時間足・2025年の45設定で勝率の中央値は41.2%でした。4時間足では年10回以上売買した設定に限っても16.67%〜54.55%まで開き、平均取引回数は年21回です。取引回数の少ない設定は、勝率だけで判断できません。
- スクイーズモメンタムはMT4に標準で入っていますか?
- 入っていません。配布されている .ex4/.mq4 を MQL4/Indicators に置いて再起動します。MT5も標準では入っていません。TradingViewはインジケーター検索から「Squeeze Momentum」を追加できます。Formiqのチャートには入っていて、期間とバンド幅の倍率2つを設定から変更できます。
Formiqは、リプレイ練習とノーコードバックテストをブラウザだけで使える無料のFXツールです。 チャートを開く、または無料プランでできることをご覧ください。